
OURO事業部 部長
辻野 雄弥
プロフィール
OURO創業期より事業に参画。国内外の営業基盤をゼロから構築し、現在20カ国以上に広がる販売ネットワークの構築および拡張を実現。
年間取引高1600億円規模における取引判断を主導し、真贋判定、相場判断、販売先選定を含む意思決定を統括。商材面においても定番モデルから希少モデルまでの幅広い取引経験を有し、営業および事業成長を現場起点で牽引している。
https://brandouro.com/column/reviewer_yuuya_tsujino/
高級時計を買うとき、あなたは最初に何を決めましたか。
モデル、それとも予算。
では、「どこで買うか」を真剣に考えたのはいつでしょうか。
OUROが高級ブランド腕時計の購入経験者300名に実施した調査では、その問いへの答えが明確に浮かび上がりました。
正規販売店を選んだ人が69%。
並行輸入やオンラインという選択肢が広がるなかで、それでも多くの人が「確かな場所」にこだわっていました。

正規販売店を選んだ人は69%。
百貨店の5.7%を加えれば、店頭系チャネル全体では74.7%にのぼります。
フリマアプリ1.3%、ネットオークション1.0%、知人・家族からの譲り受け1.7%など非公式ルートの合計は10.3%にとどまっており、二次流通市場の利便性が高まる現在でも、購買行動の主流は「確かさを担保できる場所」に集中しています。
OUROの買取現場でも、「正規店で購入した」とお話しいただくお客様が大半です。
付属品が揃っていることや購入履歴が明確なことは、後の売却時にも査定上のプラスに働く要因になります。
購入時の選択が、数年後の売却体験の質にも影響している—その事実は、意外と知られていません。

入手した時計が「新品」だったと答えた方は88.3%。
中古は9.7%にとどまりました。
並行輸入やリユース市場が活況を呈するなかでも、この割合は依然として高い水準を保っています。
なぜ人は新品にこだわるのか。
その理由のひとつは、「どういう経緯でその時計を手に入れたか」という来歴の価値にあるのかもしれません。
正規店・新品・保証書ありという条件が揃うと、それ自体がその時計の「物語」になります。
そしてその物語は、手放す際にも価値として伝わります。

一番重視したポイントとして、「ブランド」41.8%、「デザイン」32.3%が上位を占めました。
高額な嗜好品である腕時計において、まずブランドの格式と自分の好みが判断の出発点になることは、多くの方が実感として持っているのではないでしょうか。
注目したいのは、上位2項目以外の分布です。
「店舗・販売者の信頼性」2.7%、「状態(傷・精度等)」2.4%、「アフターケア」2.0%、「資産性」2.0%など、購入後まで見据えた判断軸が幅広く存在しています。
一番重視した「単一の軸」だけで購入が決まるほど、意思決定は単純ではないことが見えてきます。

複数回答で「他に気にしたポイント」を尋ねた結果、「ブランド」54.9%、「価格」48.1%、「デザイン」46.4%が上位に並ぶ一方、「希少性」24.9%が意外な存在感を示しました。
さらに「店舗・販売者の信頼性」20.5%、「保証内容」20.1%がそれぞれ約2割にのぼり、「状態」17.7%、「アフターケア」17.7%、「資産性」16.0%も続きます。
OUROにお越しになる方の中には、「以前、価格だけで選んで後悔した」とおっしゃる方が少なくありません。
価格の高さと信頼性は別の問題です。
「なぜその価格なのか」を説明できる販売者かどうか、そこを見極めることが高額商材においてはとりわけ重要で、それはオンラインでも店頭でも変わらない基準です。
複数回答で「価格」を選んだ人は48.1%。
しかし一番重視したポイントとして「価格」を挙げた人は8.8%にとどまります。
この差が示すのは、価格は「最初の動機」ではなく「最後の確認」として機能しているということではないでしょうか。
ブランドとデザインで心が動き、信頼できる場所・人かを確認し、最後に「この価格で納得できるか」を問う。
その順番の中に、ブランド腕時計の購買行動の本質があります。
「価格の妥当性への不安」は、購入時だけの話ではありません。
OUROの査定現場でも、「実際のところ、相場はいくらなのか」という問いを多くのお客様からいただきます。
そのとき私たちが大切にしているのは、数字を出すだけでなく「なぜその価格になるのか」を丁寧に説明することです。
モデルの需給動向、付属品の有無、外装コンディション—それぞれの要因が価格にどう影響するかをお伝えすることで、はじめて「納得」が生まれます。
買う場面でも売る場面でも、この納得のプロセスは変わりません。
今回の調査が示したのは、ブランド腕時計の購買が「モノの取得」ではなく、「誰から、どのように手に入れるか」という体験の選択であるという事実です。
正規販売店が69%を占めるという数字は、単なる流通チャネルの話ではなく、購買者が「安心できる文脈」を求めているという行動の現れとして読むべきでしょう。
さらに、複数回答では販売者の信頼性や保証内容が約2割に重視されているという結果は、購入後まで見据えた意思決定が普通に行われていることを示しています。
高額な買い物だからこそ、「この人から買ってよかった」と後から思えるかどうかが、選択の基準になっています。
OUROが買取の現場で向き合っているのも、まさにその「後から振り返る場面」です。
購入時の選択—正規店か、新品か、保証書はあるか—が、売却時の査定にそのまま影響します。
「どこで買うか」という問いは、手放す瞬間まで続いています。
あなたの時計の来歴は、どのような物語を持っているでしょうか。
| 調査名 | ブランド腕時計の入手方法について |
| 調査期間 | 2026年2月3日〜2026年2月4日 |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 調査対象 | 20〜60代のブランド腕時計購入経験のある男性 |
| 有効回答数 | 300名 |
| 実施主体 | 株式会社JUNIOR(OURO運営) |
- 高級腕時計購入者の69%が正規販売店を選択、店頭系全体で74.7%
- 新品志向は88.3%、来歴の明確さが購入の決め手のひとつ
- 一番重視したのはブランド41.8%・デザイン32.3%
- 複数回答では信頼性・保証内容がそれぞれ約2割で重視される傾向
- 購入時の選択は将来の売却時の査定にも影響する要因

