
OURO事業部 部長
辻野 雄弥
プロフィール
OURO創業期より事業に参画。国内外の営業基盤をゼロから構築し、現在20カ国以上に広がる販売ネットワークの構築および拡張を実現。
年間取引高1600億円規模における取引判断を主導し、真贋判定、相場判断、販売先選定を含む意思決定を統括。商材面においても定番モデルから希少モデルまでの幅広い取引経験を有し、営業および事業成長を現場起点で牽引している。
https://brandouro.com/column/reviewer_yuuya_tsujino/
「引き出しの奥から古い腕時計が出てきたけれど、これって何ごみだろう?」と、腕時計の処分に困ってしまった経験はありませんか。
腕時計は電池の有無や素材によって、自治体ごとにルールが細かく分かれています。
この記事では、腕時計の正しい捨て方や意外と知られていないリサイクルの仕組み、さらに、捨てる前に試してほしい活用法まで詳しく解説します。
腕時計をいざ手放そうと思ったとき、まず頭に浮かぶのは普通ごみの回収ではないでしょうか。
しかし、腕時計には金属やガラス、プラスチックなどさまざまな素材が使われているため、捨て方にはいくつかの選択肢があります。
また、最近ではただごみとして出すのではなく、内部に含まれる希少な金属を資源として回収してもらう方法も広まってきました。
ここでは、代表的な3つの方法を紹介します。
最も手軽で、多くの人が選ぶのが「不燃ごみ(燃やせないごみ)」として出す方法です。
地域によって差はありますが、腕時計は金属製の部品やガラスが使われているため、多くの自治体では一般不燃ごみや金属ごみに分別されています。
指定のごみ袋などに入れて、決められた曜日にごみ集積所へ出すだけと、手間をかけずに処分できるため、負担が少ない方法です。
ただし、ベルトの素材による分別の違いには注意が必要です。
革製やウレタン製のベルトが簡単に外せる場合は、それらを可燃ごみに分け、本体だけを不燃ごみで出すのがマナー。
プラスチック製のパーツが多い時計は、自治体によってはプラスチック資源として分別できる場合もあるため、お住まいの地域のルールを確認しておきましょう。
また、電池式の腕時計を不燃ごみとして出す場合は、発火や破裂などの事故を防ぐため、必ず電池を取り外してから処分してください。
「環境に配慮して捨てたい」という方は、小型家電回収ボックスの活用がおすすめです。
腕時計の内部には金やパラジウムといった希少な金属が使われており、これらは「都市鉱山」と呼ばれる大切な資源です。
2013年に施行された「小型家電リサイクル法」に基づいて、腕時計や携帯電話も小型家電として無料回収している自治体が増えており、役所や公共施設、家電量販店やスーパーなどに設置された回収ボックスへ投函するだけで、リサイクル回収が完了します。
地域によっては、小型家電回収ボックスで電池含有製品をそのまま受け付けている自治体も多いため、電池の取り外しやパーツの分解などの手間を省ける場合があります。
家電量販店によっては回収が有料だったり、回収サービスを行っていなかったりする場合もあるため、利用前に各店舗のウェブサイトや窓口で回収条件を確認しておきましょう。
ごみとして埋め立てるのではなく、新しい製品の材料としてリサイクルされる道を選ぶのは現代ならではの賢い選択です。
引越しなど大量の不用品が出るタイミングでは、自治体が提供する個別の回収サービスが便利です。
インターネット受付や電話一本で粗大ごみ収集受付センター(または粗大ごみ受付センター)に申し込める地域が多く、手間を最小限に抑えられるでしょう。
腕時計単体で粗大ごみや大型ごみになることはほとんどありませんが、他の不用品とまとめて回収してもらえる場合もあります。
自治体によっては資源ごみとして、資源集団回収(集団資源回収)で対応している場合も。
地域差はありますが、特定のリサイクルステーションでの持ち込み回収を推奨していることもあります。
お住まいの地域の「ごみカレンダー」や、ごみ有料小型家電の回収情報を一度確認してみると、意外な回収ルートが見つかるかもしれません。
腕時計を処分する際に避けて通れないのが、電池の問題です。
電池を内蔵したまま捨てると、ごみ収集車の中や処理施設で発火や破裂を起こし、重大な事故を招くリスクがあります。
特に、リチウムイオン電池は危険性が高いため、正しい取り扱いを心がけてください。
腕時計を処分する前には、必ず電池の取り扱いを確認しましょう。
電池が取り外せる腕時計をごみとして捨てる場合は、必ず電池を抜いてから処分します。
腕時計の裏蓋はネジ式やスクリュー式などいくつかの種類があり、専用の工具を使って開ける必要があります。
誤った方法で開けると内部を傷つける恐れがあるため、難しい場合は時計店に依頼することも検討しましょう。
取り外した電池は、表と裏にセロハンテープなどを貼り、電極を覆う「絶縁処理」を行ってください。
これは、電池同士が接触してショートし、火が出るのを防ぐための重要なひと手間です。
絶縁した電池は自治体のごみ袋には入れず、家電量販店や時計店に設置されている「ボタン電池回収缶」へ持っていきましょう。
電池を抜いた腕時計本体は、不燃ごみや小型家電として扱います。
なお、腕時計を買取査定に出す場合は、動作状況も重要な判断基準となるため、電池を抜く必要はありません。
電池が取り外せない腕時計は、無理に分解しないことが大切です。
特に、充電式家電に使われるリチウムイオン電池は、無理な衝撃を与えると発火や破裂する恐れがあり、非常に危険だからです。
電池一体型の腕時計は、自治体のルールに従って、小型家電回収ボックスにそのまま出しましょう。
小型家電リサイクル回収では、電池が入ったままの状態でも受け付けている自治体が多いです。
同様に、充電式家電を使用しているスマートウォッチなども、小型家電回収ボックスでの処分をおすすめします。
回収ボックスの設置場所は、自治体のホームページや広報誌で確認できます。
電池を無理にこじ開けようとすると、液漏れやショートから発火や事故を起こす可能性があるため、絶対に避けてください。
腕時計は素材や種類によって処分方法が異なります。
金属やプラスチック、革などさまざまな材質が組み合わさっているため、適切な分別が必要です。
ここでは、種類ごとに迷いやすいポイントをまとめました。
光をエネルギーに変えるソーラー腕時計には、電気を蓄えるための「二次電池」が内蔵されています。
この電池は一般的なボタン電池とは異なり、取り外しが難しい構造になっていることが多いです。
ソーラー式の腕時計を廃棄する際は、まず内蔵されている充電池を取り外す必要がありますが、専門的な工具や知識が必要な場合も。
自分で分解するのが難しい場合は、小型家電回収ボックスの利用が最適でしょう。
取り外した充電池は有害物質を含むため、端子部分にテープを貼って絶縁し、自治体が設置している専用の回収ボックスに持ち込んでリサイクルしましょう。
長期間放置されたソーラー時計は、二次電池が劣化している場合もあるため、早めの処分をおすすめします。
デジタル腕時計は、液晶画面や電子基板など電子部品が多く搭載されている精密機械です。
そのため、外装がプラスチック製であっても、安易に可燃ごみへ放り込むのは適切ではありません。
100円ショップなどで購入した安価なプラスチック製の腕時計であっても、電池はプラスチック資源とは別にして適切に処分してください。
スマートウォッチのようなデータが残るタイプのものは、処分前に初期化して個人情報を消去しておくことが重要です。
連絡先やメッセージ、位置情報、健康情報など、プライバシーに関わるデータが含まれている可能性があるため、データ消去を忘れないようにしましょう。
ベルトの素材による分別は、自治体のルールが最も分かれるポイントです。
金属製のベルトやバックル、金具などは、不燃ごみや金属資源として分類されることが多いです。
革やラバー製のベルトは、多くの自治体で可燃ごみとして扱われますが、地域によっては一括で不燃ごみとされることもあります。
プラスチック製のパーツは、プラスチック資源に分けて資源ごみにできる場合も。
ベルトと本体を取り外せる場合は自治体の分別ルールに従い、それぞれ適切なごみとして出しましょう。
判断に迷った場合は、お住まいの自治体のホームページや広報紙、電話での問い合わせで確認することをおすすめします。
「もう動かないし、ボロボロだから価値なんてない」と決めつけてしまうのは、少しもったいないこともあります。
壊れてしまった腕時計でも、状態によっては買取価格がつく場合があります。
完全に廃棄する場合でも適切な処分方法を選びましょう。
動かなくなった時計の多くは、単なる電池切れか油切れ(潤滑油の劣化)による一時的な停止です。
クオーツ時計の場合、電池交換の目安は一般的に2〜3年とされています。
時計修理店で診断を受ければ、簡単な修理で再び動くようになることも珍しくありません。
また、ブランド品であれば、動かなくても「部品取り」としての需要があるため、捨てる前に一度買取店で査定を受けてみる価値は十分にあります。
特に、人気ブランドの腕時計は、故障していても予想以上の高値がつくことも。
完全に廃棄する場合は、前述の方法で電池を取り外して、素材ごとに分別して処分してください。
ガラスが割れていたり、ベルトが切れていたりする破損した腕時計は、回収作業員の方や自分がケガをしないよう注意して処分する必要があります。
ガラス片が飛散しないように、新聞紙や紙製の容器に包んでから不燃ごみの袋に入れると安全です。
紙で包む際は、テープでしっかり固定して中身が出ないようにしましょう。
破損部分が鋭利になっている場合は、袋の外側に「危険」や「ガラス注意」などの表示をしておくのがマナーです。
自治体によっては「危険ごみ」として別回収している場合もあるため、地域のルールを確認してください。
なお、見た目がボロボロでも動作するブランド時計であれば、買取対象となることがあります。
不要になった腕時計は、捨てる以外にも活用方法があります。
売却や寄付を選ぶことで、処分費用がかからない上に、お金に変えられたり社会貢献につなげられたりすることも。
ここからは、誰かの役に立ったり意外なお小遣いになったりする、次へのステップをご紹介します。
自分にとってはごみでも、誰かにとっては宝物ということが時計の世界ではよくあります。
ブランド時計なら、専門知識のあるスタッフがいる買取店へ持ち込みましょう。
時計専門の買取店では、ブランドや特徴、状態、市場での相場などから正しい価値を判断し、適正な価格を提示してもらえます。
動かなかったり多少のキズがあったりしても、ブランド品であれば買い取ってもらえる可能性があります。
また、有料での修理が必要な状態でも、人気モデルでは驚くような値がつくこともあるでしょう。
付属品(箱や保証書、取扱説明書、サイズ調整用のコマなど)がそろっていると、買取価格が上がりやすいとされています。
複数の買取業者で査定を受けて相場を把握し、最も高い価格を提示する業者を選ぶことで、満足のいく取引ができるでしょう。
ノーブランドの時計やファッションウォッチは、フリマアプリや近所のリサイクルショップが便利です。
メルカリやラクマ、ヤフオクなどのフリマアプリでは、自分で販売価格を設定できるため、思わぬ高値で売れることもあります。
出品から取引完了までの手続きがアプリ上で完結するため、初心者でも簡単に利用できます。
しかし、商品写真の撮影や説明文の作成、梱包、発送といった手間がかかるほか、販売手数料や送料が発生することも念頭に置いて検討してください。
機械式時計はオーバーホールの有無や時期を、クォーツ時計は電池切れの状態を説明文に明記しておくと、トラブル防止につながります。
急いで片付けたいときは、リサイクルショップへ持ち込むのも良いでしょう。
リサイクルショップは一点からでも引き取ってくれることが多いため、すぐにすっきり手放せますよ。
「お金にするのは気が引けるけれど、捨てるのは寂しい」という方には、寄付という選択肢もあります。
NPO団体や支援団体では、発展途上国への寄付や児童養護施設への提供などを行っており、まだ使える腕時計を必要としている人に届けられます。
寄付された腕時計は、団体がフリーマーケットなどで販売してお金に換え、子どもの教育支援や災害復興支援に活用されることも。
団体によっては腕時計以外の不用品も一緒に寄付できる場合があり、不用品を無料回収して社会貢献につなげることができますよ。
寄付する際は、破損や汚れがなくまだ使用可能な状態であることが望ましいです。
信頼できる団体を選び、寄付の実績や資金の使用明細を公表しているかどうかを確認しておくと安心ですね。
腕時計を処分する際は、電池の取り扱いに注意し、素材に応じた正しい分別方法を選ぶことが大切です。
不燃ごみや小型家電回収ボックス、自治体の回収サービスなどさまざまな処分方法があり、状態の良い腕時計であれば、買取専門店やフリマアプリでの売却、寄付などの選択肢も検討してみてください。
特にブランド品は、買取店で査定を受けることで、捨てる手間が省けるどころか利益になる可能性も秘めています。
不要になった腕時計を単にごみとして捨てるのではなく、資源としてのリサイクルや次の方への橋渡しを検討することで、環境にも優しい選択ができます。
あなたにとって最適な腕時計とのお別れの方法を選んでください。
- 腕時計は金属製やプラスチック製など素材によって分別方法が異なる
- 電池が外せる場合は必ず取り外してから処分し、外せない場合は小型家電回収ボックスを利用する
- 壊れた腕時計でもブランド品なら買取専門店で査定してもらえる可能性がある
- 捨てる以外にも、買取や寄付など腕時計を活用する方法がある

