腕時計のクォーツとは?メリット・デメリットや有名なモデルも解説

腕時計のクォーツとは?メリット・デメリットや有名なモデルも解説

この記事の監修者

OURO事業部 部長
辻野 雄弥

プロフィール
OURO創業期より事業に参画。国内外の営業基盤をゼロから構築し、現在20カ国以上に広がる販売ネットワークの構築および拡張を実現。
年間取引高1600億円規模における取引判断を主導し、真贋判定、相場判断、販売先選定を含む意思決定を統括。商材面においても定番モデルから希少モデルまでの幅広い取引経験を有し、営業および事業成長を現場起点で牽引している。
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腕時計にはクォーツ式、機械式などがありますが、クォーツとはどのようなものなのでしょうか。

クォーツの意味や特徴だけでなく、メリット・デメリットについても理解を深めましょう。

この記事を読むと、以下のことを知ることができます。

  • 腕時計のクォーツの意味
  • クォーツ腕時計のメリット・デメリット
  • クォーツ式腕時計の有名モデル

腕時計のクォーツとは?

腕時計のクォーツとは、腕時計の内部にある水晶のことです。

クォーツは電圧を加えると規則的に振動する特徴があり、クォーツの振動を時間の基準にした時計はクォーツ時計と呼ばれています。

19世紀後半、電圧付加により、クォーツが1秒間に32,768回振動することが発見され、1927年にクォーツ時計が発明されました。

世界初のクォーツ式腕時計は、1969年に発売された「セイコー クォーツ アストロン 35SQ」で、当時は大変高価でした。

やがて技術の進歩とともにコストダウンし、ぜんまいばねを使用した腕時計に代わって、最も広く普及する腕時計になっています。

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クォーツ式腕時計のメリット

クォーツ式腕時計がこれほどまで普及したのには、さまざまな理由があります。

機械式の腕時計にはない、クォーツ式時計のメリットとは何でしょうか。

続いては、電池を動力源とするクォーツ式腕時計のメリットを解説します。

高精度で誤差が少ない

クォーツ式腕時計の最大のメリットは、精度が高く誤差が少ないことです。

水晶振動子の安定した振動を利用したクォーツ式時計は、誤差が月差±15秒前後と、誤差は月単位で表示されます。

一方、機械式腕時計では日差±10〜30秒と日で表されるのが一般的で、クォーツ式時計が高精度であることがわかります。

クォーツ式腕時計は毎日使用しても時間がずれる心配が少なく、腕時計本来の目的である「時間の正確さ」において、信頼できる時計と言えるでしょう。

丈夫で使うシーンを選ばない

単純な構造で丈夫なので、どんなシーンでも使えるのも、クォーツ式腕時計のメリットです。

機械式時計の内部は、歯車やゼンマイが入った複雑な構造ですが、クォーツ時計は動力源が電池でシンプルな構造のため、振動や衝撃に対して耐久性があります。

また、外気温の変化や姿勢に影響されにくいため、アウトドアやスポーツシーンでの使用にも対応できます。

日常生活だけでなく、アクティブなライフスタイルにも対応可能な点で、クォーツ式時計を選ぶ人も多いでしょう。

コスパが良く価格帯が豊富

クォーツ腕時計は、機械式の腕時計よりも構造がシンプルなので、製造コストが抑えられるというメリットもあります。

コスパが良くお手頃な価格で購入できるものもあれば、ブランド時計にもクォーツムーブメントを搭載したモデルもあり、価格帯が豊富です。

ブランドや価格、使うシーンなどの選択肢が多いのも、クォーツ時計の魅力でしょう。

機械式腕時計よりメンテナンスが楽なクォーツ時計は、手入れの費用や手間が気になる方からも人気があります。

コンパクトで軽量なデザインも可能

クォーツ式腕時計のムーブメントは、機械式の腕時計とは異なり多くの部品を必要としないため、コンパクトで軽い腕時計ができるというメリットがあります。

デザインの自由度が高く、薄型のデザイン、コンパクトなタイプの腕時計にすることも可能です。

クォーツ式ならファッション性の高いミニマルなタイプの腕時計や、袖口に引っかかったり重さを気にしたりすることなく、1日装着しても疲れにくい腕時計が見つかるでしょう。

クォーツ式腕時計のデメリット

クォーツ式腕時計にはさまざまなメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。

腕時計を選ぶ前には、メリットだけでなくデメリットも理解しておきましょう。

次は、クォーツ式腕時計のデメリットを解説します。

電池交換の必要がある

クォーツ式腕時計の動力源は電池なので、定期的な電池交換が必要です。

一般的なボタン電池の場合は、2〜3年毎に電池交換をします。

電池が切れた時計をそのままにしておくと、電池の液漏れ等が発生し故障する恐れがあるため、早めに交換するようにしましょう。

電池交換を自分で行う人もいますが、時計に不具合が生じたり、防水機能などが十分働かなくなったりする恐れがあるので、メーカーや業者に頼むのがおすすめです。

機械寿命が短い

お手入れ次第では、世代を超えて使えるものもある機械式時計と比べると、クォーツ式は機械寿命が短いです。

クォーツ式腕時計のムーブメントには、水晶振動子の他、ICチップなどの電子回路が使用されており、これらの部品の耐用年数などから機械寿命は10年前後がひとつの目安と言われています。

メーカーが部品の製造や供給を停止していた場合、修理が不可能になり、修理ではなくムーブメント自体を交換することもあります。

交換費用が高額になる場合は、買い替えた方がいいケースもあるでしょう。

資産価値が比較的つきにくい

機械式腕時計の場合は、古くなるとヴィンテージとして資産価値がつくものがありますが、クォーツ式時計の場合、古くなると資産としての価値が下がるものが多いでしょう。

例外的に、中古市場で高額の値がつくクォーツ腕時計もありますが、それはレアなケースで、ほとんどは量産モデルとして、年数が経つほど資産としての価値が下がります。

クォーツ式時計は「今、便利に使うこと」を重視した時計であり、長く受け継ぐような資産価値は生まれにくいでしょう。

コレクターズアイテムになりにくい

腕時計に美術品としてのロマンや、工芸品としての希少性を求める時計愛好家にとって、大量生産が可能なクォーツ式腕時計は、コレクターズアイテムになりにくいでしょう。

機械式の時計は職人の手作業による技術の高さや、ムーブメントの形や構造の美しさなどが評価されており、道具というより芸術品として愛好される傾向があります。

機能やコスパより美意識や希少性を重視する方には、クォーツ式時計はあまり向かないでしょう。

クォーツ式腕時計で有名なモデル

クォーツ式腕時計は、若い人が気軽に購入できる量販型タイプだけでなく、大人の男性が持ちたい高級感のあるタイプも揃っています。

スポーツシーンで使われる、有名な腕時計も多いでしょう

次は、クォーツ式腕時計で有名なモデルを紹介します。

グランドセイコー

グランドセイコー SBGX355

世界初のクォーツ式腕時計を発売したセイコーから独立した高級ライン、グランドセイコーには、数々のクォーツ式の高級時計があります。

特に、誤差がわずか年±10秒ほどの「9Fクォーツ」搭載モデルは、他社にない圧倒的な精度を誇るシリーズです。

ベーシックなデザインが揃うヘリテージコレクションの「SBGX355」は、スーツにも似合う上品なスタイル。

スポーツコレクションの「SBGN029」は、耐久性に優れオン・オフで使える人気モデルです。

オメガ

オメガ スペースマスター Z-33

高い耐久性から、NASAの公式装備品に認定された歴史を持つオメガの腕時計は、スピードマスターやシーマスターなどのスポーツウォッチが有名です。

フライトマスターの形状からインスピレーションを得た「スペースマスター Z-33」は、パーペチュアルカレンダーやクロノグラフ機能など、多機能を備えたクォーツ時計。

フォーマルタイプのコンステレーションシリーズも人気です。

シチズン

シチズン プロマスター エコドライブ サテライトウェーブ

シチズンのエコドライブは、太陽光や室内照明の光を電力に変換して動力にするため、クォーツ時計でありながら定期的な電池交換が不要なシステムです。

エコ・ドライブを搭載した「プロマスター エコドライブ サテライトウェーブ」は、衛星電波受信による時間補正、パーフェックス(JIS1種耐磁、衝撃検知)も備えた多機能モデル。

わずか1mmのムーブメントの「エコドライブワンAQ5022-02E」は、ワニ皮ストラップのおしゃれなデザインで、フォーマルシーンにも似合います。

タグ・ホイヤー

タグ・ホイヤー CAZ1010.BA0842

モータースポーツ界から支持されるタグ・ホイヤーは、F1 チーム「マクラーレン」からインスピレーションを得た、フォーミュラ1クロノグラフシリーズが有名です。

特に、CAZ1010.BA0842モデルは、モータースポーツ好きな人の心をくすぐるデザインに人気が集まっています。

また、プロのダイバーが開発したダイバーズウォッチ、アクアレーサーシリーズにもクォーツモデルがあり、ならではの機能と耐久性で人気です。

※アクアレーサーには200M防水のモデルも存在します。

ロレックス

ロレックス オイスタークォーツシリーズ

機械式腕時計で有名な高級ブランド、ロレックスでも、かつてクォーツ式腕時計を生産していた時期がありました。

それが1970年代から90年代に作られていた、オイスタークォーツシリーズです。

ロレックスのオイスターケースが使われているため、メンテナンスをすればまだ使えるものが多く、中古市場で人気があります。

40万円台〜60万円台程度で買えるロレックスで、ロレックスなのにクォーツという希少性から、時計ファンの注目を集めています。

クォーツ式腕時計に関するよくある質問

クォーツ式腕時計は比較的シンプルな構造で、メンテナンスも楽なものが多いのですが、急に調子が悪くなって慌てることもあります。

最後はクォーツ式腕時計に関する、よくある質問をまとめました。

クォーツ式腕時計で時間が狂うようになった場合の対処法は?

誤差が少ないクォーツ式腕時で、時間が狂うようになってしまった場合は、不具合が考えられます。最も多いのは、腕時計をパソコンやテレビ、マグネットなど、磁気を発する物の近くに置いたために起こる「磁気帯び」です。この場合、磁気から5センチ以上離すことで改善することが多いのですが、重症化するとオーバーホールが必要になります。磁気帯び以外の不具合の場合は、回路不良や油切れが考えられますので、修理店やメーカーで相談してみましょう。

クォーツ式腕時計で針の動きがおかしい場合の対処法は?

腕時計の秒針は通常1秒毎に進みますが、2〜5秒ずつ動くようになった場合は、電池が切れかけているサインです。メーカーやモデルによって秒数は違いますが、電池の残量が低下すると、間隔を空けて動くようになるので、早めに電池を交換しましょう。ただし、不規則な動きや逆回転、または電池を替えたばかりなのに動きがおかしい場合は、電気回路が故障している可能性があります。その際はオーバーホール、または電気回路の交換が必要かもしれません。

クォーツ式腕時計でリューズが重い場合の対処法は?

リューズが重くなったり、回せなくなったりした場合は、油切れの可能性があります。サビや異物の混入で動かなくなることもあるので、メーカーや修理店に相談してみましょう。空回りする場合も、内部に不具合が生じている恐れがあるので、修理店に相談するのが賢明です。リューズの経年劣化や無理な操作によって、パーツが破損したり抜けてしまったりした場合は、自分で直そうとして大きなトラブルになる前に、プロに任せることをおすすめします。

クォーツ式腕時計で長持ちさせるために気をつけることは?

クォーツ式腕時計の機械寿命は比較的短いのですが、使い方によって長持ちさせることができます。そのために気をつけたいのは、まず毎日のお手入れです。1日使った後は、汗や皮脂を柔らかい布で拭き取り、サビや劣化を防ぎましょう。磁気帯びにならないよう、磁気が発生するパソコンやスピーカー、マグネットなどから離して置き、湿気の多い場所も避けるのもポイントです。定期的にオーバーホールをして点検・清掃すると、より機械寿命を伸ばし、長く愛用できるでしょう。

腕時計のクォーツとは心臓部分の水晶のこと!メリットとデメリットを知って最適な腕時計を選ぼう

腕時計のクォーツとは、心臓部分、ムーブメントにある水晶のことです。

水晶に電圧を加えると発生する、規則的な振動で時を刻むクォーツ時計は、20世紀後半に急速に普及しました。

メリットは精度が高いので時間がずれにくく、丈夫で使いやすかったり、コスパが良かったりする点です。

しかし、機械寿命が短く資産価値がつきにくい等のデメリットも存在します。

量産モデルから高級腕時計まで、さまざまな人気モデルがあるので、特徴を理解して、ライフスタイルや好みに合うクォーツ式腕時計を選びましょう。

この記事のまとめ
  • 電圧で水晶が振動する原理を活かした、クォーツ式腕時計の正確な時を刻む仕組み
  • 高精度・高耐久・コスパの良さなど、機械式にはない圧倒的な実用性の高さ
  • 電池交換の必要性や機械寿命の短さなど、長期使用で見えてくる現実的なデメリット
  • グランドセイコーからタグ・ホイヤーまで、各ブランドが誇る個性豊かな有名モデル
  • ライフスタイルや好みに合わせた、最適なクォーツ式腕時計を選ぶための確かな知識