腕時計に使用される「夜光塗料」とは?種類や注意点、おすすめモデルを解説

腕時計に使用される「夜光塗料」とは?種類や注意点、おすすめモデルを解説

この記事の監修者

OURO事業部 部長
辻野 雄弥

プロフィール
OURO創業期より事業に参画。国内外の営業基盤をゼロから構築し、現在20カ国以上に広がる販売ネットワークの構築および拡張を実現。
年間取引高1600億円規模における取引判断を主導し、真贋判定、相場判断、販売先選定を含む意思決定を統括。商材面においても定番モデルから希少モデルまでの幅広い取引経験を有し、営業および事業成長を現場起点で牽引している。
https://brandouro.com/column/reviewer_yuuya_tsujino/

一部の腕時計には夜光塗料が塗布されており、夜間でも一定の視認性を確保してくれます。

夜間でも光る夜光時計はとても便利ですが、どうして光るのか、塗料にはどのような種類があるのか気になった方は多いのではないでしょうか。

当記事では、腕時計に使用される夜光塗料の種類や注意点、おすすめモデルをまとめて紹介します。

腕時計の夜光塗料とは?

夜光塗料とは、暗い場所でも時刻を確認できるように、文字盤や針に塗布される特殊な塗料のことです。

もともとは軍事用の計測機器やダイバーズウォッチなど、特殊な状況下で使用するために開発された技術ですが、現在は様々なブランド時計に塗布されています。

また、壁掛け時計や目覚まし時計などに使用されることもあり、視認性の高さから高い人気がある点も特徴ですね。

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腕時計に使用される夜光塗料の種類

ここからは、腕時計に使用される夜光塗料の種類について紹介します。

夜光塗料の種類によって光り方の性質が異なるので、どのような特徴があるのか見ていきましょう。

蓄光塗料

蓄光塗料は、光を吸収して暗所で発光する性質を持つ夜光塗料です。

太陽光や蛍光灯などの光源から光を吸収して蓄え、暗い場所で放出することで光るため、電池は必要ありません。

また、時計メーカーの商品詳細ページでは「蓄光仕様」と記載されていることもあります。

自発光塗料

自発光塗料は、外部の光を蓄えなくても暗所で光を放つ夜光塗料です。

塗料による化学反応によって常に光り続けるため、蓄光塗料のように光を蓄える時間が必要ありません。

過去には様々な腕時計に利用されていましたが、放射性物質を利用する場合もあるため、現在使用されているモデルは非常に稀です。

過去に腕時計に使用された夜光塗料の歴史

ここからは、過去に腕時計に使用された夜光塗料について紹介します。

どのような夜光塗料があったのか確認してみましょう。

ラジウム

ラジウムは、主に1960年代まで使用されていた放射性物質の夜光塗料です。

非常に強力な発光能力があり、当時の軍用時計や夜光時計に革命をもたらしました。

しかし、当時は放射線の危険性が十分に認識されていなかったので、製造過程で健康被害が報告されてからは使用されなくなりました。

トリチウム

トリチウムは、主に1990年代まで使用されていた夜光塗料です。

ラジウムよりも放射線量が低く、安全性が高いため多くの腕時計の夜光文字盤に採用されました。

しかし、トリチウムは約12年で半減期を迎えて光らなくなるため、現在の夜光塗料のほとんどは蓄光塗料の「ルミノバ」などに置き換わっています。

おすすめの夜光時計モデル

ここからは、おすすめの夜光時計モデルについて紹介します。

様々なブランドが夜光時計を販売しているので、ぜひチェックしてみてください。

ロレックス「エクスプローラー」

エクスプローラーはロレックスを代表するモデルのひとつで、独自の夜光塗料である「クロマライト」を使用しています。

暗所では美しい青色の光を放ち、その美しさと高い視認性から世界中から高い人気を博しています。

価格は決して安くはありませんが、堅牢で壊れにくいモデルなので、一生モノの時計を探している方におすすめですね。

パネライ「ルミノールマリーナ」

ルミノールマリーナは、イタリア海軍の特殊潜水部隊のために作られた時計で、文字盤を二重構造にした「サンドイッチ文字盤」が最大の特徴です。

モデル名の「ルミノール」は夜光塗料の名称に由来しており、夜光時計として優れた性能を有しています。

文字盤や針に施された蓄光塗料が強く発光するため、暗闇でも時間を読み取りやすい視認性を備えています。

セイコー「プロスペックス」

プロスペックスはセイコーが展開するダイバーズウォッチで、独自開発した蓄光塗料の「ルミブライト」を使用しています。

ルミブライトには短時間の照射で長く光り続ける性質があり、暗い海中でも時間を確認できるほどの視認性を誇ります。

暗所で作業する仕事に従事する方はもちろん、実用性を重視している方にもおすすめのモデルです。

ボールウォッチ「ロードマスター」

ロードマスターは、ボールウォッチの夜光性能に特化したモデルです。

夜光技術の「自発光マイクロガスライト」を採用しているため、他の蓄光塗料のように光を蓄える時間がなくても発光し続けることができます。

また、限定モデルが存在する点も、コレクション性の高さという魅力があります。

オメガ「シーマスター ダイバー300M」

「シーマスター ダイバー300M」は、映画『007』シリーズのジェームズ・ボンドが愛用している時計として有名なモデルです。

波模様のセラミック製の文字盤にはスーパールミノバが塗布されており、針とインデックスで異なる発光色を採用することで、文字盤の視認性を高めています。

オメガの中でも、シーマスターシリーズは特に知名度が高いので、有名な時計の中から夜光時計を探している方におすすめですね。

夜光時計を取り扱うときの注意点

ここからは、夜光時計を取り扱うときの注意点について紹介します。

夜光時計の購入を検討している方は、あらかじめ注意点を知っておきましょう。

経年劣化で光らなくなる

夜光時計は、塗料の種類によっては経年劣化によって光りにくくなることがあります

長年の使用によって塗料自体の分子構造が変化し、光を蓄える効率が落ちるからです。

現在のモデルではルミノバが使用されているため、比較的長期間発光性能を維持できます。

ただ、アンティークモデルはトリチウムを使用している可能性が高く、ほとんど光らないというリスクがある点には注意が必要です。

水に触れると塗料が劣化する

夜光塗料は、湿気や水分に対してデリケートです。

文字盤内部に水分が入り込んでしまうと、夜光塗料が加水分解を起こして発光能力に悪影響が出る場合があります。

防水性能を備えた腕時計であっても、パッキンの劣化によって水が入ってしまうことがあるので、定期的なメンテナンスが欠かせません。

古いモデルは衝撃で塗料が割れやすい

アンティークモデルは、夜光塗料が乾燥して脆くなっていることがあります。

時計を落としたり、強くぶつけたりすると夜光塗料が剥がれ落ちてしまう可能性があるので、古い腕時計を着用するときは注意しましょう。

また、一部の時計専門店では塗料の塗りなおしに対応していることがあります。

塗料が剥がれそうなときは、夜光塗料の塗り直しを検討してみてください。

夜光時計なら夜間でも安心して使用可能!劣化に注意しながら着用しよう

暗い場所でも時刻がはっきりとわかる夜光時計は、夜間の外出や就寝時だけでなく、日常生活のあらゆる場面で活躍してくれます。

腕時計としては必須の機能ではありませんが、あるだけで活躍するシーンが増えるのは間違いありません。

ただし、夜光時計は定期的なメンテナンスが必要不可欠です。

使用されている夜光塗料によっては塗り直しが必要になる可能性があるため、扱うときは注意しましょう。

この記事のまとめ
  • 夜光塗料は文字盤や針に塗布される特殊な塗料のことで、暗所での視認性を高められる
  • 腕時計に使用される夜光塗料には「蓄光塗料」と「自発光塗料」の2種類がある
  • 現在の夜光塗料は蓄光塗料の「ルミノバ」が主流になっている
  • 文字盤内部に水が入ってしまうと発光しなくなる恐れがある