
OURO事業部 部長
辻野 雄弥
プロフィール
OURO創業期より事業に参画。国内外の営業基盤をゼロから構築し、現在20カ国以上に広がる販売ネットワークの構築および拡張を実現。
年間取引高1600億円規模における取引判断を主導し、真贋判定、相場判断、販売先選定を含む意思決定を統括。商材面においても定番モデルから希少モデルまでの幅広い取引経験を有し、営業および事業成長を現場起点で牽引している。
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腕時計の寿命は、一般的にどれくらいなのかご存じでしょうか。
ソーラー時計・クォーツ時計・機械式時計など、腕時計の種類によっても大きく異なりますが、メンテナンスや保管方法次第で長く愛用することも可能です。
この記事では、腕時計の種類別の寿命目安から、買い替え時のサイン、寿命を延ばす方法まで詳しく解説します。
腕時計の寿命は、ムーブメント(動力源)の種類によって大きく変わります。
ソーラー腕時計やクォーツ腕時計は約10年、機械式腕時計はメンテナンス次第で半永久的に使用可能です。
ここでは、それぞれの時計の仕組みと寿命の目安を詳しく解説します。
大切な時計を長く使い続けるために、まずは種類ごとの特徴を把握しておきましょう。
ソーラー腕時計の寿命は、約10年が目安です。
ソーラー時計は、太陽光や照明などの光エネルギーを電力に変換し、内蔵の二次電池に蓄えて動く仕組みになっています。
「電池交換不要」といわれることも多いですが、内部には充電池(蓄電池)が使われており、使い方や経年劣化によっては交換が必要になる場合があります。
充電してもすぐに止まるようになったら、二次電池の経年劣化が考えられます。
また、ソーラー式もクォーツ式と同様に電子回路を搭載しているため、電子回路の寿命も時計全体の寿命に影響します。
クォーツ腕時計の寿命は、約10年が目安です。
クォーツ式は、電池の力で水晶(クォーツ)を振動させ、その規則正しい振動を電子回路で電気信号に変換して時を刻む仕組みです。
電池自体は2〜3年ごとに交換すれば使い続けられますが、電子回路の寿命が約10年のため、回路が故障すると修理が難しくなります。
メーカーに部品があれば交換も可能ですが、生産終了で部品がなかったり、修理費用が高額になったりするケースも少なくありません。
そのため、故障したら買い替える方が多いです。
機械式腕時計の寿命は、使い方次第で半永久的といわれています。
機械式時計は、巻き上げたゼンマイがほどける力を利用して針を動かす仕組みで、電池や電子回路を使用しません。
手でゼンマイを巻く「手巻き」と、腕の動きで自動的に巻き上げる「自動巻き」の2種類があります。
電子部品がないため、定期的なオーバーホールを行えば20年、30年、長ければ50年以上使い続けることも可能です。
親から子へ、子から孫へと世代を超えて受け継げる点が大きな魅力でしょう。
ただし、メンテナンスを怠ると内部の部品が摩耗し、10年ほどで動かなくなることもあります。
ロレックスなどの高級時計ブランドは部品のストックが豊富で、長期修理にも対応してくれる傾向があります。
腕時計の寿命は突然訪れるわけではなく、いくつかの兆候から予測できます。
時間のずれや電池の消耗が早いなどの症状が出たら、寿命が近づいているサインかもしれません。
ここでは、買い替えやメンテナンスを検討すべき2つのサインを紹介します。
早めに気づいて対処することで、修理費用を抑えられる可能性もあります。
時間を合わせてもすぐにずれてしまう場合は、寿命が近づいているサインです。
この症状の原因としては、針の付け根部分のゆるみや、内部部品の摩耗・劣化が考えられます。
また、磁気帯び(時計が磁気を帯びてしまった状態)や、潤滑油の劣化も時間のずれを引き起こす原因です。
原因を特定するにはオーバーホール(分解掃除)が必要ですが、年式が古い時計の場合は、部品の在庫がなく修理できないケースもあります。
時間のずれが頻繁に起こるようであれば、メーカーや時計修理の専門店に相談し、修理か買い替えかを検討しましょう。
電池交換をしてもすぐに止まってしまう場合は、寿命が近いサインといえます。
通常、クォーツ時計の電池は2〜3年ほど持ちますが、交換してもすぐに電池切れを起こす場合は、内部部品の摩耗やムーブメントの不具合が考えられます。
目安として、電池交換をしても2年もたないようであれば、買い替えを検討するタイミングです。
部品を交換すれば直る場合もありますが、長年使用している時計はさまざまな部分に劣化が生じていることが多く、修理代が高額になるケースも珍しくありません。
結果的に新しい時計を購入する方が安くなることもあるため、修理店で見積もりを取ってから判断することをおすすめします。
腕時計は精密機械のため、扱い方を間違えると寿命を大幅に縮めてしまうことがあります。
知らず知らずのうちにやってしまいがちなNG行為を把握しておくことが、大切な時計を長持ちさせる第一歩です。
ここでは、腕時計の故障や劣化につながる5つのNG行為を紹介します。
日常生活で心当たりがないか、ぜひチェックしてみてください。
腕時計を電子機器の近くに保管すると、磁気帯びを起こす可能性があります。
磁気帯びとは、時計の内部部品が磁気を帯びてしまい、精度不良や故障を引き起こす現象です。
パソコンやスマートフォン、スピーカー、テレビ、IH調理器などは強い磁気を発しているため、時計を置く際は5cm以上、できれば10〜20cm離すようにしましょう。
保管は電子機器と距離を取り、引き出しやケースなど時計専用の置き場所を作るのが安全です。
クォーツ式は機械式より磁気に強いとされますが、完全に影響を受けないわけではないので注意してください。
クォーツ時計を電池切れのまま放置すると、内部で液漏れが発生する恐れがあります。
液漏れはムーブメントや文字盤のサビつきの原因となり、修理が困難になるケースも少なくありません。
電池が切れたら放置せず、できるだけ早く交換するか、長期間使用しない場合は電池を取り外して保管しましょう。
機械式時計の場合は、定期的にゼンマイを巻くことが大切です。
動かさないまま放置すると、内部の潤滑油が凝固し、部品の摩耗や故障の原因になります。
最低でも3か月に1回、できれば毎日ゼンマイを巻いて、潤滑油を循環させましょう。
ソーラー時計も、暗い場所に長期間置いておくと二次電池が劣化するため、月に1回は光に当てる習慣をつけてください。
カレンダー機能付きの機械式腕時計には、操作禁止時間帯が存在します。
一般的に夜8時〜朝4時の間は、時計内部で日付を切り替えるための歯車がゆっくり動いているのです。
この時間帯に手動で日付変更を行うと、歯車に二重の負荷がかかり、部品の破損や故障の原因となります。
また、時刻合わせの際に針を反時計回りに回すのも摩耗の原因になります。
説明書をよく確認し、禁止時間帯を避け、正しい方法で操作することが大切です。
腕時計をつけたまま家事やお風呂に入るのは、故障の大きな原因になります。
時計は精密機械のため湿気に弱く、水分が内部に侵入するとサビや故障を引き起こします。
「防水機能があるから大丈夫」と思いがちですが、お風呂やシャワーの熱によって防水用のパッキンが変形・劣化し、防水性が低下する可能性があるため注意が必要です。
ガラスの内側が曇る症状が出たら要注意といえるでしょう。
また、家事やスポーツ中の強い衝撃も、内部機構の破損につながります。
時計は衝撃に対して思っている以上に繊細なため、水仕事や運動時は外す習慣をつけましょう。
腕時計を長期間メンテナンスせずに使い続けることも、寿命を縮める大きな要因です。
時計内部には歯車をスムーズに動かすための潤滑油が使われていますが、時間が経つと油が乾いて凝固してしまいます。
凝固した状態で時計を動かし続けると、歯車に大きな負担がかかり、部品が摩耗したり欠けたりする原因になります。
また、メンテナンスを怠ると防水性も低下し、湿気が侵入しやすくなるリスクも。
定期的なオーバーホールを受けることで、これらの問題を未然に防ぎ、時計本来の精度と寿命を保つことができます。
大切な時計を長く愛用するためにも、メーカーや修理専門店での定期点検を習慣にしましょう。
腕時計は、適切なケアを行えば寿命を大幅に延ばすことができます。
特に機械式時計は、メンテナンス次第で一生使い続けることも可能です。
ここでは、大切な腕時計を長持ちさせるための3つの方法を紹介します。
プロによる定期メンテナンスから日常のお手入れ、保管方法まで、今日から実践できるポイントを押さえておきましょう。
腕時計を長く使うために欠かせないのが、プロによるオーバーホールです。
オーバーホールでは、時計を完全に分解して洗浄し、部品の点検・交換・注油を行った上で再び組み立てます。
これにより、劣化した潤滑油を新しくし、摩耗した部品を交換することで、時計本来の精度を取り戻すことができます。
機械式は3〜5年ごとにオーバーホールが推奨されることが多いですが、クォーツやソーラーも防水検査やパッキン交換、二次電池の点検などを定期的に行うと安心です。
費用はブランドやモデルによって異なりますが、定期的なメンテナンスを行うことで大きな故障を防ぎ、長期的には修理費用を抑えることにもつながります。
メーカーや時計修理の専門店に依頼しましょう。
オーバーホールだけでなく、日々のお手入れも腕時計の寿命を延ばすために重要です。
腕時計を着用していると、汗や皮脂が付着します。
これを放置すると、金属部分の腐食やサビ、においの原因になるため、使用後は柔らかい布で拭き取る習慣をつけましょう。
風防(ガラス部分)はデリケートなので、メガネ拭きなどで優しく拭いてください。
ブレスレットの隙間など細かい部分に汚れがたまっている場合は、柔らかいブラシで丁寧に取り除きます。
ただし、腕時計は水に弱いため、水拭きは避けた方が無難です。
内部のメンテナンスは自分で行わず、必ずプロに任せましょう。
腕時計の保管場所も、寿命に大きく影響します。
高温多湿の場所は金属部分のサビや内部の劣化を招き、直射日光は文字盤の日焼けやレザーベルトの傷みの原因になります。
理想的な保管環境は、冷暖房がなくても過ごせるくらいの温度で、直射日光が当たらず、湿気の少ない風通しの良い場所です。
また、パソコンやスマートフォンなど磁気を発する機器の近く、揮発性薬品や防虫剤の近くも避けましょう。
長期間保管する場合は、専用ケースやウォッチスタンドを活用すると、ほこりや湿気から時計を守ることができます。
腕時計の寿命や買い替え時期については、さまざまな疑問を持つ方も多いでしょう。
ここからは、腕時計の寿命に関するよくある質問にお答えします。
ここで紹介する内容を参考に、大切な腕時計を適切に管理してください。
腕時計の買い替え時期は、種類や状態によって異なります。
一般的にクォーツ式やソーラー式は約10年が寿命の目安となるため、不具合が出始めたら買い替えを検討する時期といえるでしょう。
具体的には、電池交換をしても2年もたない場合や、時間のずれが頻繁に起こる場合などが買い替えのサインです。
修理費用が高額になる場合や、部品が入手困難な場合も、新しい時計へ買い替えた方が良いでしょう。
一方、機械式時計は定期的なメンテナンスを続ければ半永久的に使用できるため、明確な買い替え時期はありません。
世代を超えて受け継ぐことも可能なので、メンテナンスを続けながら長く愛用してください。
腕時計の保管に適しているのは、直射日光が当たらず、湿気の少ない常温の場所です。
冷暖房がなくても過ごせるくらいの温度で、風通しが良く暗い場所が理想的といえます。
逆に避けるべきなのは、高温多湿の場所、直射日光が当たる窓際、電子機器の近くなどです。
パソコンやスマートフォン、テレビなどは磁気を発しているため、最低でも5cm以上離して保管しましょう。
また、揮発性の薬品や防虫剤のそばも、時計の素材に悪影響を与える可能性があるため避けてください。
保管の際は、専用ケースやウォッチスタンド、アクリルケースなどを活用すると、ほこりや湿気から守ることができます。
腕時計のメンテナンス頻度は、種類によって異なります。
基本は取扱説明書やメーカーの案内に従いましょう。
一般的には、機械式は数年おきに分解清掃(オーバーホール)を行い、クォーツやソーラーは防水検査やパッキン交換、(ソーラーは)充電池の状態確認など、定期点検を受けると安心です。
日常のお手入れとしては、使用後に柔らかい布で汗や皮脂を拭き取ることを習慣にしましょう。
機械式時計でしばらく使用しない場合は、3か月に1回以上、できれば毎日ゼンマイを巻いて潤滑油を循環させることが大切です。
ソーラー時計は、使わないときでも月に1回、5〜6時間程度光に当てて充電してください。
クォーツ時計の電池交換は2〜3年に1度が目安となります。
これらのメンテナンスを定期的に行うことで、時計の寿命を大幅に延ばすことができます。
腕時計は単に時間を確認する道具というだけでなく、ファッションの一部や思い出の品としても大切な存在です。
本記事で解説した通り、ソーラーやクォーツ式は約10年、機械式はメンテナンス次第で一生ものになるなど、種類によって寿命の目安は異なります。
しかし、日頃の扱い方や定期的なオーバーホールによって、その寿命を延ばすことは十分に可能です。
まずは磁気や湿気を避けるといった保管環境を見直し、こまめな手入れを心がけましょう。
もし修理が難しく寿命を迎えた場合は、感謝を込めて手放し、新しい時計への買い替えを検討するのも一つの選択です。
正しい知識で適切に管理し、愛用の腕時計と少しでも長く素敵な時を刻んでいってください。
- 腕時計の寿命はムーブメント種類で大きく変わる重要ポイント
- ソーラーやクォーツは約10年目安で回路劣化に注意が必要
- 機械式は定期オーバーホールで長期使用や継承も可能になる
- 時間のズレや電池消耗の早さが買い替え検討の代表的サイン
- 磁気や湿気を避けた保管と日常ケアで寿命を賢く延ばせる

