
OURO事業部 部長
辻野 雄弥
プロフィール
OURO創業期より事業に参画。国内外の営業基盤をゼロから構築し、現在20カ国以上に広がる販売ネットワークの構築および拡張を実現。
年間取引高1600億円規模における取引判断を主導し、真贋判定、相場判断、販売先選定を含む意思決定を統括。商材面においても定番モデルから希少モデルまでの幅広い取引経験を有し、営業および事業成長を現場起点で牽引している。
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GMT機能を使いこなせていますか。
GMT機能が搭載されている腕時計を使いこなせれば、旅行や出張のときに大活躍します。
この記事では、GMT(グリニッジ標準時)の意味や、UTCとの違い、GMT機能付き腕時計の使い方を解説していきます。
GMT(グリニッジ標準時)とは、グリニッジ・ミーン・タイムの略称で、国際的な基準時刻のことを言います。
経度0度のイギリスのグリニッジ天文台を基準に、時刻を算出しています。
太陽と地球の自転の関係や地球の自転速度の要素を踏まえて平均を割り出し、24時間を定義した「平均太陽時」が用いられています。
グリニッジ天文台を中心として、経度が15度ずれるごとに1時間の時間のずれが生じます。
日本は経度135度にあたるので、時差+9時間となります。
現在では、GMT(グリニッジ標準時)ではなく、UTC(協定世界時)が世界標準として採用されています。
GMTは太陽を基準に時間を算出していたので、季節によって多少の誤差が生まれていました。
高精度な原子時計を元にしたUTCは、そうした誤差を修正しています。
また、季節によって生じる誤差も、3年に1度の周期で「閏秒」という1秒を入れることで修正しています。
そのため、GMTよりも正確に時刻を示せるので、現在はUTCが世界の標準時となっています。
現在では、UTCを世界の標準時としていることがわかりました。
ここからは、世界各地のタイムゾーンを紹介していきます。
日本の標準時は「日本標準時」と言い、英語では「JST」と表記します。
兵庫県明石市立天文科学館を通る経度135度の時刻が用いられ、UTCから9時間進んでいます。
そのため、「UTC+9」と表示されたり、JSTとUTCとの差を表すときは「12:00(UTC+0900)」と表示されたりするのが一般的です。
また、GMTとの差を表すときは「GMT+0900」と表記されます。
JSTと同じタイムゾーンには、様々な国があります。
- KST(韓国標準時)
- YAKT(ロシアヤクーツク時間)
- WIT(インドネシア東部標準時)
- PWT(パラオ時間)
- TLT(東ティモール時間)
- PYT(平壌時間)
これらの国は、日本と同じ「UTC+9」が採用されています。
アメリカは広大な国土と海外領土を持っているので、地域によってタイムゾーンが異なります。
- UTC+10 : ChST(チャモロ標準時)…北マリアナ諸島、グアム島
- UTC-4 : AST(大西洋標準時)…アメリカ領ヴァージン諸島、プエルトリコ
- UTC-5 : EST(東部標準時)…ワシントン、ニューヨーク、ボストンなど
- UTC-6 : CST(中部標準時)…シカゴ、ダラス、ヒューストンなど
- UTC-7 : MST(山岳部標準時)…デンバー、ソルトレークシティーなど
- UTC-8 : PST(太平洋標準時)…ロサンゼルス、サンフランシスコなど
- UTC-9 : AKST(アラスカ標準時)…アンカレジ
- UTC-10 : HAST(ハワイ・アリューシャン標準時)…オアフ島、ハワイ島など
- UTC-11 : SST(サモア標準時)…マヌア諸島など
また、夏時間を導入している地域も多く、夏期には1時間早まります。
夏時間(DST)が適用された場合は、「EST」は「EDT」、「PST」は「PDT」と表示が変わります。
ヨーロッパでは、原則として1カ国に1つの標準時が定められています。
また、地域によって3つの主要なタイムゾーンに分けられています。
- UTC+2 : EET(東ヨーロッパ時間)…フィンランド、ウクライナ、ギリシャなど
- UTC+1 : CET(中央ヨーロッパ時間)…フランス、ドイツ、イタリア、スイス、スペインなど、ヨーロッパの大部分の国
- UTC+0 : WET(西ヨーロッパ時間)…イギリス、ポルトガル、アイルランド、アイスランドなど
イギリスでは、今もGMTが使われており、夏期にはBST(British Summer Time)として1時間早まります。
腕時計には、GMT機能が付いているものがあります。
ここでは、腕時計のGMT機能について解説していきます。
GMT機能を使えば、異なる地域の時間帯の表示が可能です。
GMT機能付き腕時計は、「ローカルタイム(現地時間)」と「ホームタイム(GMT)」の2つのタイムゾーンを同時に表示することができます。
モデルによっては、3カ国の時刻を表示できるものもあります。
世界で初めて採用したのは「ロレックス」です。
1955年に発売されたロレックスの「オイスターパーペチュアルGMTマスター Ref.6542」が、GMT機能を初めて搭載しました。
GMTマスターは、パン・アメリカン航空の要望を受けて、大陸間のフライト中でも正確な時間がわかるように製作されたのです。
このGMTマスターは、残念ながら1999年頃に販売終了となっています。
しかし、現在では新モデルが発売されています。
GMT機能は、旅行や出張以外にも様々な使いどころがあります。
国際電話で相手国の時間を確認したいときや、トランジットで寄った国の時間を知りたいときなど、GMT機能付き腕時計があればスマートに時間を確認できます。
スマホでも時間を確認できますが、海外に行く都度、時間を調整するのは面倒ですよね。
GMT機能付きの腕時計なら、すぐに時間を確認できるので、忙しいビジネスマンに最適です。
様々な用途で使えるGMT機能ですが、一体どのように取り扱えばいいのでしょうか。
ここからは、腕時計のGMT機能の使い方を紹介していきます。
現在いる場所の時間は、12時間で1周する通常の時針で判断することができます。
GMTは、「GMT針」と呼ばれる24時間で1周する時針で判断します。
通常の時針をローカルタイム、GMT針をホームタイムに設定しておくと、海外にいるときに便利です。
GMT機能付き機械式腕時計は、時計右横に付いているリュウズを回すことで操作します。
リュウズは、2段階引くことができ、1段階引くと短針を動かすことができます。
また、2段階引くと時分針とGMT針が連動して動き、時間を合わせることが可能です。
GMT針を単独で動かすことは不可能なので、GMT針を中心に時間を合わせることが基本になります。
やり方としては、GMT針を24時の位置にし、短針も0時に合わせましょう。
その状態から、時分針を日本時間に合わせ、時差の分だけ回転ベゼルを回します。
アメリカ(ニューヨーク)であれば14時間の時差があるので、左に回転ベゼルを14時間回せば、GMT針が指している時間がアメリカの時間になります。
GMT機能を使いこなせれば、すぐに2、3カ国の時刻がわかります。
スマホでも、世界各国の時刻を確認することができますが、腕時計で確認できたほうがスマートです。
そのため、GMTは世界で活躍するビジネスマンには欠かせない機能といえるでしょう。
出張や旅行、海外とのやり取りがある方は、本記事の手順を参考に、GMT機能の基本操作と使い分けを整理してみてください。
- 経度0度のグリニッジ天文台を基準に定めた、国際的な時刻の共通ルール
- 原子時計を基準に誤差を排除した、より正確な世界標準時UTCとの微妙な違い
- 2カ国の時刻を同時表示できる、ロレックスが世界で初めて搭載した革新的機能
- 回転ベゼルとGMT針を組み合わせた、時差を瞬時に把握するスマートな操作性
- 海外出張や国際電話など、グローバルに活躍するビジネスマンの強力な味方

