
OURO事業部 部長
辻野 雄弥
プロフィール
OURO創業期より事業に参画。国内外の営業基盤をゼロから構築し、現在20カ国以上に広がる販売ネットワークの構築および拡張を実現。
年間取引高1600億円規模における取引判断を主導し、真贋判定、相場判断、販売先選定を含む意思決定を統括。商材面においても定番モデルから希少モデルまでの幅広い取引経験を有し、営業および事業成長を現場起点で牽引している。
https://brandouro.com/column/reviewer_yuuya_tsujino/
お気に入りの腕時計のガラスに傷がついたり、ひびが入ったりするとショックですよね。
では、腕時計のガラスを直すには一体どうしたらいいのでしょうか。
この記事では、腕時計のガラス交換にかかる料金の目安や、交換するタイミングについて紹介します。
自分で修理する方法とリスクについても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
腕時計のガラス交換にはいくらかかるのでしょうか。
腕時計のガラスは主に「アクリルガラス」「ミネラルガラス」「サファイアガラス」が使われており、種類によって料金が異なります。
まずは、ガラスの種類ごとに、交換にかかる一般的な料金の目安を紹介します。
また、費用はモデル、純正部品の有無、防水構造、ガラスの形状などで大きく異なるので注意しましょう。
「アクリルガラス」の交換の料金は一般的に6,000円からです。
アクリルガラスとは、透明なプラスチックや合成樹脂などで作られているガラスで、「有機ガラス」「プレキシガラス」とも呼ばれています。
軽く加工がしやすいのですが、樹脂でできているため、傷がつきやすいのが難点です。
また、太陽の光など、紫外線を浴びると変色してしまうこともあります。
「ミネラルガラス」「無機ガラス」と呼ばれる一般的なガラスで、交換の料金は10,000円からです。
加工がしやすく、コストがそこまでかからないので、数多くの腕時計に風防として使われています。
しかし、他のガラスと比べると非常に割れやすい傾向があります。
「サファイアガラス」は、「サファイアクリスタル」と呼ばれる人工サファイアです。
非常に硬く、傷に強いという特徴があり、多くの高級ブランド時計に採用されています。
しかし、加工が難しくコストが高いので、交換の料金は20,000円からと少し高めです。
腕時計のガラスは、どのような状態になったら交換するべきなのでしょうか。
ここでは、腕時計のガラスを交換するタイミングを詳しく解説します。
腕時計のガラスが割れてしまったら、交換するのがおすすめ。
強い衝撃を受けたということは、すでに文字盤が破損していたり、内部機構に不具合が生じていたりする可能性が高いです。
針や文字盤など、時計の機能が守れなくなるので、そのままにしておくと時計自体が壊れてしまう恐れがあります。
また、湿気によって、錆びや腐食などが進んでしまう可能性もあります。
ガラスの交換だけでなく、部品交換が必要なケースもあるため、注意が必要です。
腕時計のガラスにひびが入ったときも、交換すべきタイミングです。
割れてしまったときと同様に、強い衝撃によって時計内部がダメージを受けている可能性があります。
また、水分が入って内部が故障したり、ガラスが曇ってしまったりすることもあります。
ガラスに細かい傷がたくさんついている状態も、ガラスを交換すべきタイミングだといえるでしょう。
細かい傷がたくさんあると、時刻が見えづらいですし、見栄えも良くありません。
多少の傷なら仕方ありませんが、たくさんある場合は早めにガラスの交換を検討するべきです。
アクリルガラス特有の症状ですが、ガラスが変色したときも交換するべきタイミングです。
時刻が見えづらいですし、見栄えもあまり良くありません。
アクリルガラスの場合、そこまでガラス交換の費用もかからないので、大切な時計なのであれば、交換を検討してみてください。
腕時計のガラスが割れたり、ひびが入ったりした場合は、ガラスを交換するべきです。
しかし、一部の腕時計はガラス交換が難しい場合もあります。
ここでは、ガラス交換が難しい腕時計の種類を紹介します。
防水機能が高い腕時計は、内部に水が入らないようにガラスとケースがパッキンで強力に密着されています。
この密着状態を維持するには専用のプレス機や新しいパッキンが必要なので、個人で交換するのは難しいです。
中途半端な作業をすると本来の防水性が失われてしまうので、メーカーや修理専門店に依頼するようにしましょう。
ベゼル(ガラスの周りのリング状パーツ)で固定されている腕時計は、構造が複雑で分解に専門の工具を必要とします。
無理にガラスを外そうとするとベゼルやケースを傷つけてしまう恐れがあるので、細心の注意を払わなければなりません。
特に、高級ブランドの時計はこのタイプが多いので、実績のあるプロに任せるのが一番安心です。
専門知識がある修理業者に頼めば、見た目の美しさを損なうことなく正確に新しいガラスへ交換してもらえるでしょう。
腕時計のガラス交換を自分で行うには、専門的な道具と「時計を壊してしまうリスク」を受け入れる覚悟が必要です。
失敗すると二度と動かなくなる恐れもあるので、あくまで自己責任で行う上級者向けの方法として紹介します。
基本的にはプロに任せるのが一番ですが、どうしても挑戦したい人は以下の手順と必要な道具を確認してください。
- 新しいガラス(サイズが1mmでも違うと入りません)
- 裏蓋を開ける工具(ケースを傷つけないよう注意が必要です)
- ガラスを圧入するための機械(これがないと固定できません)
- ガラスの径に合わせた新しいパッキン(古いものは再利用不可です)
- 時計の内部を外す
まず時計の裏蓋を外し、心臓部であるムーブメントや文字盤をケースから丁寧に取り出します。
このときリューズ(竜頭)を抜く作業が必要になりますが、力を入れすぎると芯が折れてしまうので注意してください。
リューズが折れると修理代が跳ね上がってしまうので、慎重に作業を進める必要があります。 - ガラスを外す
ケースだけになった状態で、内側から外側に向かって圧力をかけて古いガラスを押し出します。
割れた破片が残っていると新しいガラスを傷つける原因になるので、ケースの溝まで綺麗に掃除してください。
目に見えない細かな破片が残るだけでも故障の元になるので、徹底的なクリーニングが欠かせません。 - 新しいガラスを取り付ける
新しいガラスを取り付ける際は、専用の圧入機を使って水平にゆっくりと力を加えていきます。
少しでも斜めに入るとガラスが割れたりパッキンが噛んだりするので、指先で感触を確かめながら行いましょう。
接着剤を使う方法もありますが、内部が曇る原因になるので腕時計専用のもの以外は絶対に使わないでください。
最後はムーブメントを戻して裏蓋を閉めますが、ホコリが1つ入るだけで止まりの原因になるので細心の注意を払いましょう。
腕時計のガラス交換は非常に難しいです。
やり方を間違えてしまうと、時計自体を損傷させてしまう恐れがあります。
不安な人は自分で直そうとせず、プロにお願いするようにしましょう。
最後に、腕時計のガラス交換を自分でやるときの注意点を紹介します。
ガラス片が時計の内部に残っていると、時計の故障を招いてしまう恐れがあります。
ガラスを交換する際は、僅かなガラス片も見逃さないようにしてください。
また、針にガラス片が引っかかってしまい、折れ曲がったり、文字盤に傷が付いたりすることもあります。
ホコリやゴミも故障の原因になります。
内部に残っていると遅れや止まりの原因となり、最悪の場合、分解掃除が必要になります。
また、ガラス越しにホコリやゴミが見えると、時間を見るたびに気になってしまうでしょう。
腕時計の部品は非常に小さいです。
ガラスを交換するときは、部品の紛失に注意しましょう。
また、細い部品は折れてしまいやすいので、破損にも気をつけてください。
先述したように、防水機能がある時計のガラス交換は非常に難しいです。
防水機能がある時計はガラスの周りを専用のガラスパッキンを噛ませて、圧入で固定しています。
そのため、ガラス交換は高度な技術が必要です。
ガラス交換後にパッキンがずれていると、防水が維持できなくなってしまうかもしれません。
無理やり裏蓋を外そうとしたり、工具の使い方を誤ってしまったりすると、時計自体に傷がついてしまいます。
時計の価値が下がってしまう可能性があるので、細心の注意を払いましょう。
将来買取を検討している場合は、特に気をつけてください。
ガラス交換の際についた傷のせいで、買取価格が下がってしまうかもしれません。
保証期間中に時計を分解すると、製品保証がなくなる可能性があります。
一度分解したものを修理に出すと、メーカーによっては対応を断られるケースがあるのです。
「最初からプロに頼めばよかった…」と後悔してしまわないように、しっかりとリスクを把握しておきましょう。
腕時計のガラスを自分で交換するのは、あまりおすすめできません。
素人が自分で交換すると、時計が故障したり、時計そのものの価値がなくなったりする恐れがあります。
腕時計のガラスを交換したいのなら、プロに相談するようにしましょう。
自分で交換するよりもコストはかかりますが、安全にガラスを交換することができます。
お気に入りの時計や高価な時計のガラスを交換するときは、プロにお願いするようにしてください。
- 腕時計のガラス交換費用は、素材別に6,000円〜と幅があり事前把握が重要
- ・割れやヒビ、細かな傷や変色は、早めのガラス交換が安心な判断材料
- ・防水性や構造次第では、自力交換が難しく専門対応が必須なモデルも存在
- ・自己交換は高リスクなため、大切な時計ほどプロ相談が安全な選択

