
OURO事業部 部長
辻野 雄弥
プロフィール
OURO創業期より事業に参画。国内外の営業基盤をゼロから構築し、現在20カ国以上に広がる販売ネットワークの構築および拡張を実現。
年間取引高1600億円規模における取引判断を主導し、真贋判定、相場判断、販売先選定を含む意思決定を統括。商材面においても定番モデルから希少モデルまでの幅広い取引経験を有し、営業および事業成長を現場起点で牽引している。
https://brandouro.com/column/reviewer_yuuya_tsujino/
自動巻き時計が突然止まり、何が原因なのか分からず悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
また、何が原因なのか分からないと、どうやって直せばいいのかも分かりませんよね。
当記事では、自動巻き時計が止まる原因と直し方について紹介します。
自分で修理できないときの対処法も解説するので、自動巻き時計が止まってしまった方はぜひご覧ください。
▶この記事でわかること
- 自動巻き時計が止まる原因のほとんどは、ゼンマイの巻き上げ不足
- 修理が必要になったら、修理する価値があるかを考える
- 止まった自動巻き時計を処分する前に、買取してもらえないか確認する
- 自動巻き時計を長く使用したいなら、保存環境に注意する
まずは、自動巻き時計が止まる原因と直し方について紹介します。
止まる原因の中には自分で直せるものもあるので、症状を確認しながら対処していきましょう。
自動巻き時計が止まる原因でとても多いのが、ゼンマイの巻き上げ不足です。
自動巻き時計は、内部にある「ローター」が腕の動きに合わせて動くことでゼンマイを巻き上げます。
しかし、デスクワーク中心の生活を送っていたり、装着時間が短かったりすると駆動に必要なエネルギーが足りず、正しくゼンマイが動きません。
時計が動かなくなった原因に心当たりがないときは、リューズを時計回りに20〜30回ほど手巻きで回してみましょう。
機械式時計の内部には、無数の部品が組み合わさっており、各部品がスムーズに動くように専用の潤滑油がさされています。
しかし、潤滑油は時間の経過とともに酸化して固まったり、乾いてしまったりするため定期的なメンテナンスが欠かせません。
自動巻き時計が完全に動かなくなる前に、時間のズレが大きくなったように感じたときは、油が切れている可能性が高いでしょう。
潤滑油が切れた場合は、時計修理店でオーバーホールを依頼してみてください。
自動巻き式時計は密閉されていますが、経年劣化によってパッキンが傷んでしまうと、リューズの隙間からゴミやホコリが入ってしまうことがあります。
ゴミやホコリが時計の内部に詰まった場合、歯車の動きが止まってしまう可能性があるため注意が必要です。
掃除するには時計を分解する必要があるので、自分で修理せず専門店に修理を依頼しましょう。
素人の知識で時計を分解し、部品をひとつでも紛失してしまうと、時計が正しく動かなくなります。
自動巻き時計はスマートフォンやタブレット、イヤホンなどの電子機器によって磁気を帯びると動かなくなります。
時計の内部にある「ヒゲゼンマイ」という部品が、磁気を帯びることで伸縮運動ができなくなるからです。
磁気帯びを確かめたいときは、方位磁石を時計に近づけて針が動くかチェックしてみましょう。
針が動いたときは磁気を帯びているので、時計修理店にある専用の脱磁機を使用すれば正常に動くようになることもあります。
リューズを回しているのに手ごたえがない場合はゼンマイの劣化、もしくは故障の可能性があります。
とくに長年使用している時計は、経年劣化によってゼンマイに亀裂が入ったり、金属疲労で断裂してしまったりすることも珍しくありません。
ゼンマイの劣化や故障は、個人ではどうにもできないため、時計を使い続けたい方は修理を依頼しましょう。
これまで紹介した原因のどれにも該当しない場合、内部の部品が劣化していたり、故障していたりする可能性が高いです。
落下などの強い衝撃を与えた直後に動かなくなったときは、部品の故障を疑いましょう。
壊れた状態で放置していると、動かした拍子に破片が他の正常な部品を巻き込み、さらに被害を広げてしまう恐れがあります。
ここからは、自動巻き時計を自分で修理できないときの対処法を紹介します。
主に3つの対処方法があるため、自分で直せなかったときはぜひ確認してみてください。
動かなくなった自動巻き時計を使い続けたいなら、メーカーや時計修理店に修理を依頼しましょう。
内部の汚れや油切れが原因であれば、オーバーホールすれば簡単に動くようになります。
ただし、故障内容によっては部品交換や大規模な修理が必要になることも、少なくありません。
深刻な故障は、修理費用が高額になりやすいので、買い替えも視野に入れましょう。
ブランド品の自動巻き時計の場合は、買取業者に買取を依頼するのもおすすめです。
高級時計であれば、動かないジャンク品でも修理することを前提に買い取ってもらえるので、高額買取してもらえるケースも珍しくありません。
また、買取に出せば買取金額を元手に、新しい時計を購入できるというメリットもあります。
時計に価値がほとんどなく、修理費用が高額になってしまった自動巻き式時計の場合は、ゴミとして処分することを検討しましょう。
腕時計は金属やガラスが含まれているため、不燃ゴミとして捨てられない自治体が多いです。
お住まいの地域のゴミ出しルールを確認し、適切な方法で処分してください。
ここからは、自動巻き時計を扱うときのポイントについて紹介します。
いくつかのポイントを意識すれば、自動巻き時計は長持ちさせることが可能なので、長く使い続けたい方はぜひご覧ください。
自動巻き時計は、非常に精密なパーツで構成されているので、強い衝撃を与えないようにしましょう。
とくに「テンプ」という時計の心臓部に当たる部品は、衝撃によって軸が折れたり、ゼンマイが絡まったりしやすい部分です。
耐久性に優れている時計でも、受けきれる衝撃には限度があるため、時計は丁寧に扱うようにしてください。
時計を長持ちさせるには、保存環境も非常に重要です。
高温多湿な環境は内部パーツの錆びだけでなく、潤滑油を劣化させる原因になります。
また、電子機器と一緒に保存してしまうと、前述したような磁気帯びが発生する可能性もあるので、保存する環境には気を配りましょう。
自動巻き時計に限らず、あらゆる時計は経年劣化します。
正常に動いているように見えても、内部では劣化が進んでいることがあるため、3〜5年に一度オーバーホールを依頼しましょう。
定期的に分解・洗浄・注油を行えば、部品の摩耗を最小限に抑えられるので、結果的に大きな故障を防ぐことに繋がります。
ゼンマイの巻き上げ不足で止まっていた場合、ゼンマイを巻き上げればすぐに動くようになります。
ただ、巻き上げるときにはいくつかの注意点があるので、ここから紹介するポイントには注意してください。
ゼンマイを巻くときは、腕時計を腕から外しましょう。
装着したままリューズを回すと、リューズや内部の部品に負荷がかかり、破損の原因になります。
なるべく腕時計を腕から外し、指先で垂直に引き出せる状態でリューズを回してください。
自動巻き時計の時間を調整するときは、モデルに添った回転方向へリューズをゆっくりと回してください。
ほぼすべての時計は時計回りに進むことを前提とした構造になっているので、誤った方向へ無理に回すと内部機構へ負荷がかかる場合があります。
また、急なスピードでリューズを回した場合も、内部の歯車に負荷がかかってしまうため注意が必要です。
自動巻き時計には「操作禁止時間帯」が設定されているので、この時間帯に時間を調整するのはやめましょう。
具体的な時間帯は各メーカーによって異なりますが、一般的に夜間に設定されていることが多いため、事前に確認しておくことが大切です。
操作禁止時間帯に時間を調整してしまうと、カレンダーを送るための部品が破損し、修理が必要になることがあります。
自動巻き時計が止まってしまうと「故障かもしれない」と、不安になってしまうかもしれませんが、ほとんどはゼンマイの巻き上げ不足が原因です。
デスクワークで腕が動く機会が少なかったり、しばらく腕につけていなかったりする場合は、ゼンマイの巻き上げが足りているか確認してみてください。
もし、修理が必要な不具合だったときは、修理費用を支払ってでも使い続ける価値があるかを考えましょう。
- ゼンマイの巻き上げ不足・潤滑油切れ・磁気帯びなど、自動巻き時計が止まる多様な原因
- リューズの手巻きで解決するケースから、専門店への修理依頼が必要なケースまでの判断基準
- 修理・買取・処分という3つの選択肢と、ブランド品なら動かなくても高額買取の可能性
- 衝撃・湿気・磁気を避けた保管と、3〜5年ごとのオーバーホールが生む長期使用への道
- 操作禁止時間帯の確認や腕から外した調整など、ゼンマイを巻くときに守るべき注意点
